Bluetoothモジュールを組み込む(*1)と、Bluetooth GPSやPCと無線で接続できるようになります。
パラナビ用のBluetoothモジュールとしては、小型・
省電力
・アンテナ付でTELEC等の国内認証取得済みの
Parani-ESD200
が最適です。(コンパクトでモジュールをGBAに内蔵できます!)
Bluetooth GPSと接続する場合は、次の手順で操作します。
1. Bluetooth GPSの電源を投入し、SPPスレーブの待ち受けに設定 (大抵のGPSは初期設定のままでOK)
2. パラナビの[コンフィグ]-[Ext.デバイス]-[Bluetooth]-[モード]から"P-ESD 115K"を選択 (*2)
3. [BTサーチ]を実行してリスト表示された近傍デバイスから、GPSを選択
4. [PINコード]にGPSの取説に記載されている接続PINを入力 (大抵"0000"か"1234")
5. [ペアリング]を実行してGPSと接続
Bluetooth GPSとのペアリングに成功すると、一度通信を切断して、ペアリングしたGPSへ
自動的に再接続するモードに切り替わります。これにより、GBAの電源をOFF/ONしても
Bluetoothメニューの操作なしにペアリングしたGPSに自動接続するようになります。
PCにも上記手順で接続可能ですが、PCは通常ではSPPスレーブの待ち受けに設定されていない(*3)ため、
パラナビ側をSPPスレーブとして動作させる[PCまちうけ](*4)を実行し、PCから接続する方が簡単です。
2台のBluetooth内蔵のGBA同士を無線接続してルートデータ等を交換する場合は、
片方を[PCまちうけ]に設定し、もう片方から[ペアリング]して接続した後、
クロスケーブ接続時と同様の操作でデータ交換を行います。
*1:
GBA-ParaniESD間の接続は、VDD-VDD/RST、SI-TXD、SO-RXD、GND-GND/CTS
(RTS,DCDはオープン) です。
結線の詳細はチップメーカサイトのUser manual
を参考にしてください。
Parani-ESD200はコネクタ接続端子を削ると3mmの薄さになるため、GBAに組み込むのは容易です。
空きスペースの少ないGBA SPの場合は組み込む場所に悩みますが、電池ケースの裏が良いかもしれません。
(電池裏の右側のICは左側のICより1mm程低いため、右側のICの上に絶縁処理したPrani-ESDを積み、
さらにロアカバーのモールドを切り抜くと3mmの空間が確保できます。)
電池ケース裏に組み込むとチップアンテナが電池と基板に挟まれるため受信感度は落ちますが、
パラではGPSをハーネス周辺(1m以内)に取り付けるため、実用上は問題にはならないと思います。
念のため、配線をチップアンテナからできるだけ離しておくと良いでしょう。
本体を改造したくない場合や受信感度を上げたい場合は、GBA-GBC変換ケーブルを使用して
モジュールを外付けにすることもできます。
もちろん改造は自己責任で…。
*2:
最後の"115K"はGBAとParani-ESD間のシリアル通信のボーレートで、
"115K" 以外のボーレートも選択可能です。
"9.6K"が最も消費電流が少ないため(115Kに比べて1〜2mA減)、
運用時間を重視する場合は"9.6K"が良いでしょう。
逆に、PCとのデータ通信速度を重視する場合は、"115K"がベストです。
なお、Parani-ESDにはNMEAの1セット分のセンテンス(400byte程度)を保持できる2KBのバッファがあり、
このバッファにより1PPSのGPSの出力はBluetooth SPP上のボーレートに関係なく、
4kbps程度に平均化されます。
このため、SPP上のボーレートが9.6kbpsより早いGPSを使用した場合でも、"9.6K"にてナビが可能です。
(例えば、M-241はSPP上に38.4kbpsでNMEAセンテンスを送出しますが、
"9.6K"、"38.4K"、"57.6K"、"115K"のどれでも通信可能です。)
【注意】
Bluetoothモジュールを外してクロスケーブルに繋ぎ換え、
パラナビ同士で有線通信する場合は、2つのパラナビのボーレートを
合わせる必要があります。
(相手がBluetoothの[モード]を"なし"に設定している場合は9600bpsで通信するため、
自分も "なし" または "P-ESD 9.6K" を選択しておく必要があります。)
*3:
例えば、Windows Vista標準のツールでは、INQ要求応答を許可し、SPPスレーブ用に作成した
仮想COMポートを"オープン"しないと、パラナビから接続ができません。
具体的には、カシミールからルートをダウンロードする場合は、カシミール上で[ダウンロード]を
実行して仮想COMポートがオープンした直後に、パラナビ側で[ペアリング]する必要があります。
([ペアリング]の操作が遅いとカシミールはタイムアウトして仮想COMポートをクローズしてしまいます!)
このため、PCと通信する場合は、操作性の良い[PCまちうけ]モードの使用を推奨します。
*4:
[ペアリング]や[PC待ち受け]モードは、GBAの電源を切っても、パラナビを初期化しても保持されます。
Parani-ESDを無通信状態に戻したい場合は、[Bluetooth]メニューの[オフライン]を実行してください。
(または、RSTを1秒以上GNDに落としてParani-ESDを初期化してください。)
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